2023 Tachikawa CUP
Supported TOYOTA GAZOO Racing
■開催日:2023年12月17日(日) ■開催地:大井松田カートランド ■天候:晴れ
Photo&Report:小出直人(本誌)

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原点は大井松田カートランド!
プロドライバー、立川祐路選手の里帰り!!


日を追う毎に師走の慌ただしさ感が増していく12月17日、そんな年末特有の忙しなさを忘れさせてくれるイベント「Tachikawa CUP」が神奈川県・大井松田カートランドで開催された。

このイベントは長らくスーパーGTで活躍し、そして今シーズンをもって第一線を退く決断を下した立川祐路選手が、子供たちと一緒にカートを楽しむというもの。

立川選手といえば、自身が10代の頃に偶然、大井松田カートランドでカートと出会い、それをキッカケに非凡な才能を開花させ、ついにはトップドライバーとして頂点にまで登り詰めた、大井松田育ちの超一流ドライバーだ。

それだけに大井松田は今でも大切なコースとなっているわけで、スーパーGT最終戦が終わったタイミングで、松田で走っている子供たちと何か一緒に楽しみつつも夢を持ってもらえるようなイベントをしたいよね、という何気ない会話から今イベントは実現したという。

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▲コース内にあるショップには立川選手をモデルとしたマネキンが展示されているので、せっかくだからと2ショット。マネキンと変わらぬスタイルを目の当たりにしたスタッフはレーサーってホントに凄いなぁと感嘆していた…


今回、用意されたのはキッズクラス、コマー60&MZクラス、カデットオープンクラス、SS-Jrクラスの4クラスで、総勢33台が参加。まず朝一番に各クラスの子供たちが15分間の練習走行をそれぞれ行い、その走りを立川選手がチェックすることからスタート。走行後には皆を集めて基本的なテクニックをレクチャーしていくという流れだ。

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▲様々に場所を変えつつ逐一、子供たちの走りをチェックする立川選手

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▲走行後、子供たちの走りを見ていて気付いた部分を中心に様々にレクチャーする立川選手。最後の質疑応答では少し緊張したのか誰も手を挙げないため、思わず保護者から「何で何も聞かないのっ!?」と子供に声を掛けていたシーンも(笑)。わかります、なんてもったいない


その後はもう一度、練習走行。今回はコース外で走りをチェックしていた立川選手もコースインして、子供たちと一緒に走ることに。プロと一緒に走るという、またとない経験をした子供たち、きっとこの日を忘れることはないだろう。

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▲上級者と一緒に走ることは最も有効な練習法のひとつ。ましてやその相手が超一流ともなればその効果も絶大だ


お昼を挟んで最後のプログラムは本番形式の模擬レースが行われた。立川選手は各クラスに登場、グリッド最後尾からスタートして時にはパッシング、時には子供たちを先に抜かせてみたりと、臨機応変に様々なレクチャーをしていた。子供たちのレベルも高く、なかには立川選手に本気で仕掛ける白熱したシーンもあって場内が沸くことも。

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▲全クラスの模擬レースに登場した立川選手。最後尾からスタートして各選手たちに様々なテクニックを披露していた


全クラスがチェッカーを迎えたところでイベントは無事終了。表彰式ではプレゼンター役まで務め、朝からフル回転の立川選手だったが、微塵の疲れを見せることもなく、余裕すら感じさせるのは、さすがプロのアスリートだと改めて実感。今後も機会があれば、こうしたイベントを行っていきたいという立川選手は、朝から夕方まで久しぶりにガッツリ乗ったというカートを子供たち同様に楽しんでもいたようだった。

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▲表彰式でお立ち台に立つトップ3の選手にトロフィーを贈る立川選手

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▲前日は季節外れの夏日になった地域もあった日本列島。イベント当日もそこまではいかずとも小春日和の暖かい陽気に恵まれた

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▲今回、使用したカートはプラガ&KT100SECのパッケージ。久しぶりにレーシングカートにガッツリと乗ったという立川選手

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▲カデットオープンクラス以上になってくると速度差も小さくなるのでエンジンをMAXに変更してのレクチャーに

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▲イベント終了後は当然、皆からのサイン攻め。選手の1人に立川選手と走った感想を聞けば「ライン取りとかが自分と違っていて凄い勉強になりました。めっちゃ楽しかった」と教えてくれた

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イベントを終えての立川選手のコメント


「今回のような大々的に子供達と一緒に走るイベントって初めてでした。僕の原点って大井松田カートランドなんです。今でもそこは大事にしているし、松田の夏苅隆裕社長とTGRとでね、最終戦が終わった段階で、松田で走る子供たちと何か楽しめることができたらいいねって話から始まりました。
本当に子供たちはカートを楽しんやっていますよね。思えば自分もその原点でもあるカートを始めた時ってやっぱり楽しかった。
でも、プロとして活動していくと、色々な責任や背負うものが多くなるし、モータースポーツが好きな気持ちはもちろん変わらないけれど、そこにはちゃんとした結果を求められるようになっていきます。ただ、プロスポーツってみんなそうだと思います。
今回は本当に原点に戻って楽しく乗ろうっていう、そういう感じで皆と一緒にフリー走行からレースまで一緒にやって、それがみんなにとっての今後のレースとかにもね、なんて言うのかな?  頑張ってもらえたら嬉しいし、夢を持って欲しいと思います。
今日は走り慣れてる子もいれば、初めてレースを体験した子もいたと思うけど、やっぱりレースっていいなって思ってもらえたら成功かな? 子供たちが走ってる姿を見つめるお父さん、お母さんたちが一生懸命に応援したり、なんかそういう姿もいいなって思ったし、自分も初心に戻ったというか、凄く楽しかった。
カートって自分の操作がダイレクトに感じられる乗り物で、凄く軽快に気持ちよく走れる。自分もたまに遊びで乗ることもあるけど、なんかやっぱり純粋に面白いんですよね。
だから、いろいろと広げていきたい気持ちもあるし、いずれは全く乗ったことがない本当に初めての人たちに向けても、何かできたらいいなって思います」


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