すでにOK部門、FS-125部門、FP-3部門とエンジンカート3部門のタイトルが決定している全日本カート選手権。残るタイトルは、新時代のカートとしても注目を集めるEV部門のみとなっている。 そのEV部門のシリーズ最終戦は、11月24日に東京・お台場の
シティサーキット東京ベイ で開催される。
今季は、新たにチーム制、ドラフト選抜などを取り入れたEV部門が、どういった決着を迎えるのか。まずは、タイトル争いの状況を整理しよう。
この最終戦、タイトル獲得への可能性を残しているのは5人だ。
ランキングトップの小高一斗は、今回のレースで3位以上に入れば無条件でのタイトル獲得となるなど、5人の中で唯一人、自力タイトルの可能性を持っている。
逆転を狙うのは、ランキング2位のイゴール・フラガ、同3位タイに並ぶ中井陽斗、鈴木悠太、三村壮太郎の3人となる。この5人のうち、誰がチャンピオとなっても、それぞれのキャリアにおいて始めての全日本タイトル獲得となる。
自力でのタイトル獲得が可能な小高を除く4人が戴冠するには、様々な条件が課されることとなる。最も大きなものは、小高が4位以下に沈まなければならないということ。そのうえで、自身もトップ6が走るA決勝へ残り、さらに上位フィニッシュをしなければならない。
コンパクトなレイアウトで抜きにくいと言われるCCTBでは、タイムトライアルの順位が重要となる。1周計測のアタックで、トップ6圏内近くの順位を獲得しないと、A決勝への進出は難しくなる。12台参加の今季のEV部門は、A決勝へ進まないとシリーズポイントが加算されないため、A決勝へ残れない時点でタイトル争いから脱落ということにもなりかねない。
小高としてみれば、タイムトライアルで4番手以上につけることができれば、予選ヒートはフロントローからのスタートとなり、クラッシュの危険性も少なくでき、決勝進出の可能性が高くなる。その観点から考えると、シリーズ争いの山場の一つは、まず午前中のタイムトライアルにあるといってもいいだろう。
予選ヒートでは、小高以外の4人はいかに小高を封じ込めることができるかが鍵だ。小高にA決勝へ決勝進出を許すにしても、決勝グリッドはなるべく後方にさせたほうがいい。予選で小高を3位以下に抑え込めれば、小高の決勝グリッドは3列目ということになる。小高が自力で3位以上に上がってくることが難しくなる位置からスタートさせる。それが、逆転を期す4人にとっては、予選でのミッションとなるだろう。
2年前のEV初年度、CCTBからもほど近い特設会場で行われた最終戦では、チャンピオン獲得圏内でゴールしながら、チェーンガード脱落によりタイトルを逃した小高が、雪辱の王者となるのか。奇跡の逆転劇が起こるのか!?
今回もCCTBでの観戦は入場無料でコース間近で観戦でき、また恒例となっている観戦者も参加可能なイベントもプログラムされている。全日本最後の王座をかけた戦いを、ぜひ現地で観戦してほしい。エントリーリスト、タイムスケジュールなど大会詳細情報については、
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最終戦順位によるポイント推移については、本誌集計の
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