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FIAモータースポーツ評議会で決定された
カート関連の主な項目
'23年12月6日にアゼルバイジャン・バクーで行われたFIA世界モータースポーツ評議会では、国際カート委員会(CIK)からの提案に基づき、各項目を決定した。以下、主な変更点を抜粋。
●障害のあるドライバーのためのFIAカートガイドラインの制定。
●KZ2マスターズ(35歳以上)の成功を受け、ヨーロッパ選手権での参加人数制限を36人から54人に拡大へ。
●規則2.14条の修正
インシデント後にドライバーがコース上で停止した後、再スタートできる条件が変更された。
再スタートは1回のみ認められ、常にコースのライン上から外れ、慎重に行わなければならない。電動スターターとクラッチを備えたカートはレース中、練習中、いつでも安全な方法で再始動を試みることができる。安全ではないコース復帰は審査委員会に報告される。
押しがけ補助は、プレグリッドの最前列から少なくとも15メートル前方に引かれるプレグリッドの出口に設定されたラインを超えて支援することはできない。
●規則2.24条の変更
フォーメーションラップのレッドライン(隊列復帰禁止区間の始まりを示すライン)通過後の追い越し、スタート進行中の車線(コリドー)の横切り、不規則なグリッドの位置取りなど、不正スタートに対するペナルティは審査委員会への諮問を経ずに当該ドライバーへ自動的に科せられる。
●技術規則7.3条および7.4条の変更
ドライバーのグローブとシューズに関するFIA規格8877−2022の要件の導入は市場状況等を鑑み、2025年1月1日まで延期される。
●技術規則9.5.5条の変更
・承認されたリアバンパーの2つの調整可能な外側部分は、主要部分とは明らかに異なる色であること。これは、特定のステッカーキットを使用するか、製造中にパーツに色を追加して実施される。
●新規インターナショナルシリーズ承認
下記インターナショナルシリーズが承認された。
・IAME X30ユーロシリーズ
・チャンピオン・オブ・フューチャーズ(CIK-FIAカテゴリー)
・IDKM 国際ドイツカートマイスター
・FIAモータースポーツゲームス
10月23〜27日にスペイン・バレンシア近郊で開催。
OK-N6&OK-NJ、60ccエンジンを使用する8〜11歳対象のミニカートを追加。
4時間耐久レースは、ドライバー人数を4人から3人に変更、少なくとも一人は女性ドライバーが含まれること。車両はすべて現地で用意、供給される。
以上が主な変更点。すぐに日本国内のレースに影響を与える項目はないが、例えばリアバンパーの両サイドを明確に異なる色とすることは、24年モデルの国内デリバリー時に適用される可能性もある。
また、障害のあるドライバーのためのガイドラインは、国内でも下肢障害のある選手が活躍する状況もあり、どのようなガイドラインが示されるか今後も注視したい。