RMC瑞浪市長杯

■開催日:11月25〜26日 ■開催地:フェスティカサーキット瑞浪 ■天候:晴れ Photo&Report:藤原浩(本誌)
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▲今大会を象徴するのがこのボード。これがいつ出るのか、そのタイミングが勝負の肝となる
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▲レース後、ドライバーたちに長野の美味しいお米が参加賞として配られた

シーズンを締めくくる瑞浪市長杯
新レース方式が導入され白熱!! 


瑞浪のマックスレースを締めくくる毎年恒例の瑞浪市長杯が11月25〜26日の2日間、フェスティカサーキット瑞浪で開催された。  
今大会はRMC対象となるマイクロ、ミニ、マスターズ、ジュニア、シニアに加えて、つい先日に日本一決定戦で激戦が演じられたライツ、大人のためのジェントルマン、そしてシフターカテゴリーのKZと全7クラスを用意。  

そして今回の注目ポイントがレース方式だ。カートレースでは規定の周回数のなかでレースを行うのが普通だが、今回は新たな試みとして「規定時間+2周」とされている。例えば予選ヒートは「8分+2周」等といった具合だ。実際の周回数はその時のコースコンディションやラップタイム次第となるわけ。

さて今回は、2日間ともドライコンディションとなり、多くのクラスでは従来の大会時よりも多くの周回数を走ることとなった。ある程度の予想は立てられるが、はっきりとした周回数がわからないため、例えばエア圧のセットをどうするか、レース中の仕掛けはいつ行うのか、といった戦略的なことを工夫しなければならない点がこの方式の面白い部分。この点は選手たちにも好評をもって受け入れら、来季へ向けて本格導入があるかもしれない。  

ちなみに今回併催となったKZクラスだが、シリーズ最終戦であるとともに、来季の開催予定がないことから「真の最終戦」とも囁かれていた。この一つの歴史を締めくくるレースには6名が参加し、そして2人のチャンピオンが誕生した。

 

マイクロMAX
鶴貝拓海が接戦を制す!

最も低年齢のドライバーによって競われるマイクロマックスには9台が参加。タイムトライアルでは鶴貝拓海が好タイムをマークするがトラックリミット違反で3rdタイムまで抹消となったことで芝崎壱飛がトップタイム。

予選では鶴貝が巻き返しを計りヒート1、ヒート2でトップチェッカー。最後のヒート3では芝崎が意地を見せつけてトップを獲る。予選総合では鶴貝がトップとなるが、プレファイナルで刈米敦哉が力走を見せて決勝PPを獲得してきた。
 決勝では刈米と芝崎がトップ争いを展開するも接触。刈米は再スタートするが大きく遅れてしまい、芝崎はその場でリタイアとなる。

これでトップには鶴貝が戻り、それを京竹玖龍がかわしていくのだがしかし、そこはまだ芝崎のマシン排除を行っているイエロー区間の中だった。  
結局レースは鶴貝がトップチェッカーとなり、2番手チェッカーとなった京竹は1周減算で降格、2位に村上天晴、3位HANK LAIとなった。

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▲マイクロクラスは鶴貝拓が優勝!

Results
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●Micro MAX(9台)
Pos. No. Driver Team
1 93 鶴貝拓海 SD-STYLE
2 10 村上天晴 RT Schritt
3 15 HANK LAI Team Global
4 66 黒川琥牙 Ash
5 17 古賀瑛輝 BLUTE/KRM USA
6 20 井ノ瀬由茂 ハルナカートクラブ
7 51 刈米敦哉 ONE POINT
8 12 京竹玖龍 AP SPEED with SOVLA


ミニMAXクラス
激戦のMINI MAXはHan Johnが優勝!

ミニマックスクラスには、海外勢6人を合わせて20台が参加。タイムトライアルでは柴崎尊がトップタイムをマークし、林樹生、島津舞央と続く。

予選は3ヒート中2ヒートでトップチェッカーとなった島津が総合1位で通過。しかし、続くプレファイナルでは、Han Johnが後続を引き離す走りでトップチェッカーを受ける。その後ろ2位に林、3位に島津と続いたが、総合では島津がトップとなったことから決勝PPを獲得した。  

決勝では島津、Han John、林樹生、JIN YU XIAN、柴崎尊、藤原迪永らが激しく順位を入れ替える激戦に。瑞浪特有の、トレイン状態で一気に順位が変動する場面が幾度も見られ、最後まで予断を許さない展開だ。  

この激戦を制したのはHan Johnだった。最後まで続いた島津とのバトルを制したことで見事、優勝を獲得した。


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▲激戦のミニクラス優勝のHan John

Results
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●MINI MAX(20台)
Pos. No. Driver Team
1 66 Han John KP BUZZ
2 17 島津舞央 ERS with SACCESS
3 23 柴崎 尊 HRS JAPAN
4 37 藤原迪永 SD-STYLE
5 21 林 樹生 AP SPEED with SOVLA
6 14 新橋 武 Drago Corse RMC Racing Team
7 29 針尾美彩望 Y's Factory Racing
8 20 成川綜佑 KAKIE Racing
9 25 JIN YU XIAN ZZ MOTOR SPORTS
10 31 五十嵐湊士 カローラ新茨城CSIレーシング


ジェントルマンクラス
魔が潜むジェントルマン。優勝は宮田光治

大人たちのエンジョイクラスとなるジェントルマンには11台が参加。タイムトライアルでは大平孝二がトップタイムをマーク。予選では5番手スタートの冨田伸章がトップに上り、決勝PPを獲得した。

決勝でも冨田がトップを走るが、11コーナーで単独スピンを喫してしまい後退。変わってトップの竹内英至も、次の周で同じように単独スピンを起こして大きく遅れてしまう。

これでトップは大平となり、後続を引き離しながら周回を重ねていくとトップチェッカー。しかし、スタート時のコリドー違反があったことでリザルトに3秒加算のペナルティ。結果、繰り上がりで宮田光治が優勝となった。

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二転三転の波乱があったジェントルマンは宮田光治が制す

Results
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●Gentleman(11台)
Pos. No. Driver Team
1 57 宮田光治 T.たくみ
2 34 山本尚也 トレンタクワトロ
3 19 古川豊久 TEAM AKASAKA
4 12 大平孝二 T.たくみ
5 32 渡辺 勝 TEAM AKASAKA
6 58 小林幸治 T.たくみ
7 13 冨田伸章 Ash with Tommy Industry
8 9 竹内英至 Ash with STEAM JOBS
9 5 山田孝夫 AP SPEED
10 15 下村幸正 TEAM AKASAKA


MAX ライツクラス
接戦を制し奈良原瑞大が優勝!

日本一決定戦の興奮も冷めやらぬマックスライツには11台が参加。そのうち3台はマスタークラス対象で、年齢により最低重量が軽減される。  

タイムトライアルでは和田弘輝がトップタイム。2番手にカート復帰戦となる奈良原瑞大と続く。  

予選ヒートでは奈良原、和賀、平手優良、清水虹らが接近戦を展開していくが、その接戦を制したのは奈良原で決勝PPを獲得する。

決勝でも奈良原が好スタート。そこに和賀、清水、平手らが襲いかかり、トップ争いは数度に渡って順位変動が起こるが、そのさなかに平手はたこつぼでスピンを喫し後退。

3台に絞られたトップ争いは和賀と清水の2番手争いの間に奈良原が上手く抜け出すことに成功し、最後は独走状態でチェッカー。カートレース復帰戦を優勝で飾った。

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▲カート復活の奈良原瑞大がライツ優勝
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▲ライツ・マスター優勝は奥田登が総合9位で獲得

Results
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●MAX Lights(12台)
Pos. No. Driver Team
1 18 奈良原瑞大 トレンタクワトロ名古屋
2 23 和賀弘輝 WGレーシング
3 24 清水 虹 チーム近藤レーシング
4 56 康本拓未 T.ぶるーと
5 94 石川拓也 トレンタクワトロ名古屋
6 7 平手優良 WGレーシング
7 51 山川智仁 T.グローバル
8 17 柴田和浩 TEAM AKASAKA
9 8 奥田 登(M) トレンタクワトロ
10 65 高橋秀雄(M) GAS+Y's Factory Racing


MAX マスターズクラス
薄氷の勝利、久保誠!

マスターズクラスには26台が参加。タイムトライアルでは久保誠がトップタイム、そして予選でも2ヒートを制して総合トップを獲得する。続くプレファイナルでは久保、山崎学、木村一眞らのバトルとなるも最後は久保が先着し決勝PPを獲得する。  

迎えた決勝。スタートから久保と木村の一騎討ちが続くと、接近戦のまま周回を重ねていく両者。目の離せないバトルとなるが、最終ラップの攻防で両者が接触、ここで木村がスピン。久保は踏みとどまり走行を続けると、そのままトップでチェッカーを受ける。

しかし、車検場に戻ると久保のフロントカウルが入っていることが確認され、5秒加算のペナルティ。これで久保も降格になるかと思われたのだが、2番手だった岸本との差が5.078秒あったため、かろうじてトップを守りきり薄氷の勝利となった。

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▲カウルペナルティで5秒加算となってもマスターズ優勝の久保
Results
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●MAX Masters(26台)
Pos. No. Driver Team
1 3 久保 誠 WGレーシング
2 11 岸本慎介 HEROes
3 16 木村一眞 KAKIE Racing
4 46 弓削 恵 HRS JAPAN
5 7 山崎 学 トレンタクワトロ鈴鹿
6 14 進藤翔太 T.グローバル
7 70 村井賢介 トレンタクワトロ鈴鹿/ワンサクセッション
8 21 長田和巳 T.HIRANO
9 85 山本一平 30’S Racing
10 66 中本功三 K-TECH with ぴぃたぁぱん


ジュニア MAXクラス
最終ラップまで続く激戦を元田心絆が制す!

24台が参加したジュニアマックスは白熱の展開となる。まずタイムトライアルでは澤田龍征がトップタイムをマークし、吉田侍玄が2番手。トップから21位までが1秒以内と、僅差のTTとなった。

予選で躍進したのが元田心絆。予選3ヒートすべてを制して総合トップで予選を終える。2番手に常川将太郎、3番手に手塚大雅が浮上してきた。

続くプレファイナルは手塚が制し、2番手にTang Zixuan、3番手常川。総合ポイントに勝る元田が決勝PPを獲得、2番手に常川となる。  

決勝では元田、常川、白石庵らが代わる代わるトップに立って集団を引っ張っていく展開に。終盤、トップに立ったのは白石だったが最後に元田が逆転。常川が2位、3位に澤田が入った。

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▲混戦のジュニアは元田心絆が競り勝ち優勝

Results

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●Junior MAX(24台)
Pos. No. Driver Team
1 10 元田心絆 AP SPEED
2 13 常川将太郎 Praga Japan with ぶるーと
3 39 澤田龍征 LUCE Motor Sports
4 42 白石 庵 HRS JAPAN
5 34 手塚大雅 Drago Corse RMC Racing Team
6 24 白石 麗 HRS JAPAN
7 37 前田蒼介 Team REGOLITH
8 17 楠本心真 ERS with SACCESS
9 74 日野風奏 KP BUZZ
10 93 米津龍斗 30'S Racing


シニア MAXクラス
最後の逆転で落合蓮音が優勝!!

メインカテゴリーのシニアマックスにはジュニアからの昇格組、スポット参戦組らも合わせて42台が参加。タイムトライアルでは、クインティン・ルゥがコースレコードを更新するトップタイム。2番手に落合蓮音が続き、こちらもレコード更新となった。

4グループに別れた総当り戦の予選。ここで2ヒートを制した落合が総合トップに立つ。2位にクインティン、3位には関優成。  

プレファイナルではA組を土志田洸彰が制して落合は2位。B組では鈴木斗輝哉がトップチェッカーを受け玉橋悠月が2位というオーダー。この結果、総合では落合がトップで決勝PPを獲得、2ndは関というフロントローとなった。  

決勝でも、まずは落合が好スタートでレースをリード。関、玉橋、クインティンらがトップグループを形成するが、後方から順位を上げてきたのが12番グリッドスタートの鈴木斗輝哉。

みる間に順位を上げる鈴木は、落合もかわしてトップに浮上。そのまま集団を引っ張って周回を重ねていった鈴木が逃げ切るかと思われた。しかし、ラスト2周になること、再びトップ争いが激化、瑞浪を知り尽くした落合が逆転すると接戦を抜け出すことに成功。そのまま逃げ切って1年半ぶりとなる優勝を飾った。

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▲メインのシニアマックスで逆転優勝を決めた落合蓮音
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▲今季の好調さを見せつけた鈴木斗輝哉。見せ場を作っての2位
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▲新体制で臨んだ土志田洸彰が3位表彰台を獲得

Results

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●Senior MAX(42台)
Pos. No. Driver Team
1 73 落合蓮音 Ash with Hojust
2 17 鈴木斗輝哉 Drago Corse RMC Racing Team
3 39 土志田洸彰 Drago Corse RMC Racing Team
4 11 玉橋悠月 30’S Racing
5 88 中井悠斗 TEAM EMATY
6 9 Quinten Lu TEAM EMATY
7 44 酒井龍太郎 ミツサダPWG RACING
8 27 関 優成 KDDI NRP/BLUTE
9 16 塩田惣一朗 HRS JAPAN
10 13 冨田 蓮 TEAM EMATY
10 93 米津龍斗 30'S Racing


KZ/KZ マスターズクラス
最後のKZは西面尚彰が優勝&チャンピオン

今季最終戦、そしてKZ最後のレースと言われた今大会には6台が参加。そのうち3台がマスタークラス対象となる。

タイムトライアル&予選とトップ通過は西面尚彰だったが、決勝は出遅れてしまい、かわって西野武志がトップを走る。

その西野に追いついて仕掛けてはミス等もありまた離れるといったことを繰り返す西面だが、そこはやはりランキングトップ。3度目の正直で西野の前に出ると、以降は大きく引き離して独走、そのままチェッカーを受けて今季最終戦を勝利で飾るとともに、自信初のシリーズチャンピオンを獲得した。

マスタークラスは、総合3位の座を争った岡田久生がクラストップでチェッカーを受け、シリーズチャンピオンも獲得した。  

来季は開催予定がないと言われるKZ。瑞浪ではYZ85やGPRのシフタークラスも開催されるため、ギアボックスカート好きの皆さんには、そちらにも挑戦して欲しい。

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▲最後のKZ優勝&チャンピオンとなった西面尚彰
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▲KZマスターは岡田久生が優勝しチャンピオンへ
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▲KZの歴史を締めくくったチャンピオン。右がマスタークラス岡田久生、左が西面尚彰
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▲KZクラスの復活を願い参加選手で記念撮影

Results

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▲KZクラス表彰台

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▲KZマスタークラス表彰台


●KZ/KZ Masters(6台)
Pos. No. Driver Team
1 7 西面尚彰 Y's Factory Racing
2 34 西野武志 TAKETTI motorsport
3 9 針尾大治郎 Y's Factory Racing
4 2 岡田久生(M) Y's Factory Racing
5 22 横井正樹(M) Y's Factory Racing
6 73 大宅晴郎(M) Harry Racing


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