YAMAHA SS FINAL CUP

■開催日:12月10日 ■開催地:フェスティカサーキット瑞浪 ■天候:晴れ Photo&Report:藤原浩
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▲お昼には協賛各社から提供された豪華な景品をかけてのじゃんけん大会が!やっぱり盛り上がった!
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▲今大会で瑞浪の'23シーズンも終了。オフィシャルの皆さん、1年間ありがとうございました!

瑞浪の新たな人気レースへ
SS FINAL CUP初開催!!

例年だと12月の瑞浪といえば峯岸カップ耐久レースなどで一年を締めくくるが、今年は峯岸カップにかわって新企画の賞金レース「SS FINAL CUP」が開催された。このイベントは夏から企画が進行、SS日本一を決しようと考案されたもの。

その特徴は予選システムにある。本来別クラスのSSクラスとスーパーSSクラスを混走とすることで、より多くの台数とし、これをタイムトライアル結果によって6グループに分割。予選ヒートは6組総当り(一人あたり5ヒート出走!!)とたっぷり走れるフォーマットとした。

さらに、予選総合結果を元に、決勝はSS、スーパーSSを別々に実施、メインとなるSSクラス優勝者には賞金100万円が贈られるというもの。  

瑞浪ではMAXエンジンの瑞浪市長杯から周回数ではなく「規定時間+2周」のレースフォーマットとしているが、今回は予選が5分+2周、決勝は15分+2周とし、予選は概ね8周、決勝は20周とSSクラスはトータル60周を走ることとなった。開催クラスは、SS&スーパーSSに加え、SSジュニア&TIAジュニア、カデットオープンの5クラス。  

レースウィークは、季節外れの暖かさとなり、Tシャツで過ごす選手もいる好天気のもと、各クラスは熱戦を展開した。お昼休みには豪華賞品をかけたじゃんけん大会も行われ、発電機やタイヤなど豪華な景品を用意。また主要なレースカテゴリーのシーズンが終わっていることもあり、4輪のプロドライバーらも多数参加してレースを盛り上げていた。イベントは大好評で、来年以降の開催もすで決定済み。なお、来年の開催日は2024年12月8日を予定している。
 
SS&SSS
最後の勝負に勝ち、平良響が優勝!
スーパーSSは蒲生尚弥がV、
のりものクラブTIGRE表彰台独占!!


50台が参加したSSクラス。カートレース最強の名をほしいままにした佐藤蓮、SFLライツでタイトル争いを演じた平良響らプロドライバーが参戦。迎え撃つは瑞浪SS2年連続チャンピオンの西山魁を始めとするレギュラーメンバーの面々だ。  

佐藤は、レースウィークの練習走行中にシャシーを3台、エンジンを5基試す念の入れようで徐々に仕上げていった。  

タイムトライアルでは、チャンピオン西山が、ただ一人50秒台へと突入するタイムで総合トップを獲得。2番手に寺島知毅、3番手佐藤、4番手平良、5番手木下藍斗、6番手伊藤聖七と続き、この6人がそれぞれの予選グループのトップとなるため、予選ヒートでは常にフロントローを占めることとなる。  

スーパーSSクラスでは、スーパーGTのGT300クラスチャンピオンを獲得した吉田広樹が総合24位でクラストップを獲得。2番手に蒲生尚弥が続いた。  

6組総当りの予選ヒート。出走した全ヒートをトップで終え、文句なしの総合トップを獲得したのは平良。独走もバトルも、どんなレース展開となってもトップで戻ってくる平良は、決勝優勝へ大きく近づくPPを獲得する。  

スーパーSSでは常に10位以内で安定して走った蒲生がPP、吉田はD/Fヒートで押されてのコースアウト、20位が響き2ndグリッドとなる。  

まず行われたのはスーパーSS決勝。スーパーSSは12分+2周だ。スタート前のグリッドでは、談笑し合いながら早くも駆け引きが始まっていたが、いざスタートすると蒲生がトップでオープニングラップを終え、リードを広げていく。

吉田は山崎学とのバトルもあり、蒲生を追えず蒲生が独走。その後、吉田も単独走となり、3番手バトルが山崎と坂裕之で勃発。坂が3番手を奪った頃、ちょうど残り1分を切るかといったタイミングで、バックストレートエンドでのクラッシュ処理のため、ニュートラリゼーションが発動する。

蒲生を先頭に、吉田、坂、山崎と隊列を組んで周回を重ね、そのままパレードチェッカーかと思われたのだが、なんと残り1周でレース再開! リスタートでインをうかがう吉田だったが、蒲生の出足もよく届かず。そのまま蒲生が逃げ切り優勝、吉田2位、坂3位とのりものクラブTIGREが表彰台を独占した。  

一方、SSクラスは序盤から激しいバトルが展開。PP平良、2nd 西山、さらには伊藤、寺島、木下、さらには洞地遼大、佐藤も加わり、次々と順位を入れ替えていく。  

終盤に入ってもトップ争いは僅差で推移するが、ラスト2周で動いたのが平良。一時は4番手付近までポジションを下げたが、着実に順位を回復させてラスト2周でトップに浮上。その後は、絶妙なブロックラインをとりつつ寺島、伊藤らを牽制しトップを死守。そのままチェッカーへと飛び込み、優勝。2位に寺島、3位伊藤となった。  

賞金100万円を手にした平良は使い道を聞かれると「引っ越しが控えているので引っ越し資金にします!」と喜びを爆発させていた。


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▲混戦を最後に制したのは平良響。おみごと! 賞金100万円を獲得!!
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スーパーSSクラスを制したのは蒲生尚弥。最後の1周スプリントでも後続を突き放していく驚きの速さを見せた


Photos
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▲前週鈴鹿の悔しさを晴らしたかった寺島知毅だったが2位に

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▲トップを走る時間も長かった伊藤聖七は悔しい3位

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▲本気で100万円を狙っていた佐藤蓮は決勝でペースが上がらずに届かず

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▲蒲生を先頭に隊列をつくるスーパーSSクラス上位陣。この後、ラスト1周でレースが再開されるとは…

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▲終盤に発動したニュートラリゼーション。そのままチェッカーかと思われたが、ラスト1周でリスタートとなる!

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▲スーパーSSフロントローはGT300チャンピオン経験者が並ぶ豪華布陣!

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▲SSクラス表彰式

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▲SSSクラス表彰式


●SS(50台)
Pos. No. Driver Team
1 99 平良 響 LUCE Motor Sports
2 64 寺島知毅 ERS with SACCESS
3 50 伊藤聖七 Ash
4 1 西山 魁 team Farina
5 65 角 陽向 FLAX motor sports
6 37 佐藤琉葵 DSM
7 29 木下藍斗 BUTLER Racing
8 85 佐藤 蓮 FLAX motor sports
9 75 MATSUSHITA MASAKI T.オキツマツダPowerd by LUCE
10 28 堤 優威 TECORSA



●SSS(18台)
Pos. No. Driver Team
1 53 蒲生尚弥 のりものクラブTIGRE
2 70 吉田広樹 のりものクラブTIGRE
3 6 坂 裕之 のりものクラブTIGRE
4 36 山崎 学 トレンタクワトロ鈴鹿
5 4 渡部洋己 Ash a.k.a.マリリン農園
6 24 松井孝允 のりものクラブTIGRE
7 12 林三貴彦 Ash
8 39 村井賢介 トレンタクワトロ鈴鹿/ワンサクセション
9 21 秋山辰男 Ash with JaJa
10 31 三田真吾 T.HIRANO


SS Jr.&TIA Jr.
SSジュニアは中野貴介がデビューウィン
TIAジュニアは近藤伶音が優勝!


レギュラーシーズン同様にSS&SSSジュニア、TIAジュニアは混走で行われた。エントリーはSS&SSSジュニアに6台、TIAジュニアも同じく6台となり計12台が集まった。  

まずはタイムトライアル。ここではカデットからステップアップしてきた中野貴介がトップタイムをマーク。カデットでは、かなり身体が大きく感じられた中野だが一般シャシーでも違和感がない。  

一方、TIAジュニアでは近藤伶音が総合2番手につける健闘でクラストップを獲得してきた。  

このクラスの予選は2ヒート制となるが、そのどちらとも中野貴介がトップチェッカーで決勝PP獲得。2番手はSSジュニアクラスの大野優輝が上がりフロントローを獲得。そして近藤海琉がTIAジュニアクラストップの総合3位を獲得、近藤伶音がクラス2位とともに2列目に並ぶという結果に。  

決勝では近藤が好スタートを見せたのに対して、アウト側グリッドの大野は後退。かわってW近藤が2番手争いという展開に。  

トップの中野は独走で全く後続を寄せ付けない速さのままに周回を重ねていくと、そのまま最後まで逃げ切ってチェッカー。SSジュニアのデビューを優勝で飾った。  

TIAジュニアはW近藤のトップ争いに梅村悠斗も加わるなか、近藤海琉がアクシデントで後退する。最後は近藤伶音が逃げ切ってクラス優勝を飾った。


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▲カデットチャンピオンの中野貴介がSSジュニアデビューウィン。表彰式では「カデットで鍛えられたおかげです。カデットのみんな、ありがとう!!」とコメント
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▲TIAジュニアは近藤伶音が制し優勝

Results
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SSジュニア表彰式

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TIAジュニア表彰式


●SS Jr.(6台)
Pos. No. Driver Team
1 4 中野貴介 LUCE Motor Sports
2 72 大野優輝 Ash
3 43 中村悠仁 T.HIRANO
4 38 黒田弥晴 T.ぶるーと
5 29 松田詩桜 T.HIRANO


●TIA Jr.(6台)
Pos. No. Driver Team
1 5 近藤伶音 T-Style with ぶるーと
2 26 梅村悠斗 T-Style with ぶるーと
3 33 成尾啓志 T-Style with ぶるーと
4 28 松井柚華 T.ぶるーと
5 17 近藤海琉 T.ぶるーと
6 44 加藤 厳 T-Style with ぶるーと


Cadet OPENクラス
激戦のカデットは
赤池凛翔が優勝!


11台が集まったカデットオープン。タイムトライアルでは赤池凛翔がトップタイムをマークしてくる。2番手には瑞浪カデットランキング2位の林樹生、3位に石川大翔と続いた。

カデットクラスも予選2ヒート制だ。ヒート1では赤池、ヒート2では林がトップチェッカーとなり、総合結果によって赤池が決勝PPを獲得する。

決勝では、序盤から赤池、林、石川の3台によるバトルが展開していった。次々とトップを入れ替えながら周回を重ねていく3台。そして中盤過ぎには、森一真も集団に追いついてきたことでトップグループは4台となる。

順位の入れ替えも激しく、誰が勝つのか全く予断を許さないレースとなるなか、最後に前に出てきたのは赤池だった。

トップに立った赤池は、攻め立てる石川、林の猛攻をしのぎきり、そのままチェッカー。見事にビッグイベントを制してみせた。2位に石川、3位に林が続いた。

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▲混戦のままチェッカーとなったカデットは赤池凛翔が優勝

Results
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●Cadet OPEN(11台)
Pos. No. Driver Team
1 36 赤池凛翔 G.R.G.with HIGUCHI
2 32 石川大翔 PETER=PAN with K-TEAM
3 21 林 樹生 AP SPEED with SOVLA
4 19 森 一真 NEXT-ONE Racing
5 25 北村 紳 KC NAGAHARA
6 44 神埼 凱 Team SONIC
7 17 古賀瑛輝 BLUTE/KRM USA
8 95 田川朔太郎 T-Style with ぶるーと
9 12 京竹玖龍 AP SPEED with SOVLA
10 16 箕浦公紀 Ash


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