●OK部門
スタート直前に変化する天候
第5戦、第6戦と天気がキーポイントに！ 　

今回のOKクラスには30台が出場。ヨーロッパでOKジュニアで活躍していた小熊孝誠も参戦するなど、注目を集めた。 朝の公式練習はウェットコンディションだったものの、前回の瑞浪大会同様に雨が上がると路面は回復していく、QPは前者がスリックタイヤで出走となったため、今回もスーパーポールが行われた。

QPではA組から伊藤聖七、野澤勇翔、中井陽斗、岡澤圭吾の4人、B組からは土橋皇太、菊池貴博、中井悠斗、酒井仁の4人がスーパーポールへと進出する。

1周アタックとなったスーパーポールでは最後にアタックした土橋がトップタイムをマークし、昨年の鈴鹿大会に続くPP獲得となった。 

第5戦決勝
スタートに向け全車がグリッドに並んだところで、強い雨が降り出し路面を一気にウェットコンディションとしたことで、スタート進行はディレイされる。

約20分の中断の間に、レインへの対応を各チームが済ませ、再びグリッドへ集結。昨年立ち上げられたGPRでは2年目にして初めて決勝がレインレースとなった。

好スタートを見せたのは土橋だったが、すぐに中井陽斗が逆転、さらに中井をかわした酒井仁がトップに出ると、徐々に中井を引き離していき独走へと持ち込んでいく。 その頃、後方から猛烈な追い上げを見せていたのが20番手スタートの酒井涼。10周目には4番手まで上がっていた酒井涼は、11周目に3番て、13周目には2番手に浮上する。

この時点でトップの酒井仁と涼との間隔は約5秒ほど。それを酒井涼がラップごとに削り取っていく。しかし、18周の周回数では届くことはできず、酒井仁が逃げ切って初優勝。2位に酒井涼が入り兄弟で1−2を達成、3位には中井が入った。

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第6戦決勝
第6戦のフロントローはPP酒井仁、2nd酒井涼と酒井兄弟が独占する。

第6戦決勝前、カデットクラスの決勝前に降った雨が、まだ路面を濡らした状態で各車がグリッドへ。しかし、すでに雨は止み、路面は回復傾向となる。タイヤ選択が悩ましい中、ダミーグリッド入り口は渋滞し、オフィシャルは早めの入場を促す。それでもギリギリまで粘りたかったのか、結果として3台がゲートクローズに間に合わず、出走することができかなった。

グリッドに並んだ27台。その多くはレインタイヤを装着していたが、6台がスリックタイヤを選択。この選択が吉と出るか凶と出るか。

スタートすると、最初のうちはレイン勢のほうがタイムで上回っていたが、5周ほどするとスリック勢が逆転。すると5番グリッドながらスリックを選択していた土橋が一気に順位を上げ7周目にはトップに浮上する。その後方には同じくスリックを選択した岡澤圭吾が浮上。そのままスリック勢が逃げ切るかに思われた。

ところが10周を過ぎたところで再び雨が降り出し、一時勢いを強めると、ふたたびレイン勢がラップタイムで逆転。この時点で、トップ土橋とリアン勢最上位の酒井涼との間隔は12秒ほど。残り周回が10周以上あることを考えると、再逆転もあるかと思われた。

しかし、雨は3周ほどで勢いを弱め、止んでしまう。これでレイン勢は万事休すとなり、土橋が逃げ切って初優勝。2位に岡澤、3位は26番スタートの春日龍之介がスリックで追い上げ表彰台を獲得した。

優勝した土橋は、同時にFIA MOTORSPORTS GAMESシニアクラスへの代表権も獲得した。

▲序盤に築いたマージンを活かし、逃げ切った酒井仁が初優勝

▲猛烈な追い上げを見せた酒井涼だったが、僅かに届かず2位

▲3位を獲得した中井陽斗。次は初優勝が待たれる

▲スーパーポールも制した土橋皇太。第6戦ではスリック選択が当たり独走優勝

▲こちらもスリック選択が功を奏した岡澤圭吾。2位入賞を飾る

▲26番グリッドスタートから3位表彰台まで挽回した春日龍之介

▲OKクラスからは土橋がFIA MOTORSPORTS GAMES代表に選ばれシニアクラスへ派遣される