●EV部門
スポット参戦の山下健太が優勝！　

第3戦
今大会は前回のSUGO大会とはレースフォーマットが異なり、1周アタックのタイムトライアルの結果をもとに、奇数順位と偶数順位に分け、6台ずつで予選ヒートを実施。各組の上位3台がA決勝へと進出。4位以下の6台がB決勝へと進出する。

また、予選ヒートは当初総当たり戦が予定されていたが、今回は1ヒートのみで実施された。
なお、EV部門ではポイントシステムの改定も予定されている。

タイムトライアルでトップタイムをマークしたのは、ヨーロッパ遠征のため欠場となった松井沙麗の代役となる高口大将。2番手にはイゴール・フラガ、3番手にSUGOでのGTテストのため欠場となった小高一斗の代役・山下健太と続く。山下は、全日本出場も10年以上ぶり、もちろんEVカートも初めてながら、さすが速さを見せる。

この結果により奇数順位の予選Aグループには高口、山下、三村壮太郎、金本きれい、鈴木恵武、酒井龍太郎の6人が出走。スタートでトップに立った山下がそのまま逃げ切りトップチェッカー。高口、三村が続きA決勝進出を果たした。 偶数順位のBグループにはフラガ、鈴木悠太、中井陽斗、佐藤蓮、奥田もも、白石いつもの6人が登場し、フラガ、佐藤、中井がA決勝へと進んだ。

一足先に行われたBグループ決勝。スタートよく飛び出した鈴木悠太がトップ。チームメイトの鈴木恵武が続き、そのまま1−2でチェッカーを受けるが、鈴木恵武はフライング等があり降格。2番手白石、3番て奥田となった。

メインのAグループ決勝。勝負の鍵となるスタートは山下が決め、フラガ、高口、佐藤が続いていく。中盤、佐藤が2番手、高口が3番手に上がると、残り5周を切った頃に三村のクラッシュがありフルコースコーションとなる。コーションは3周ほど続き、残り2周でレースが再開。1コーナーでの勝負が見どころとなるが、3番手高口は行き場をなくしフラガの逆転を許す。レースはそのままチェッカーとなり、山下が初出場初優勝。2位に佐藤、3位フラガとプロクラス勢が表彰台を独占。育成枠では高口がトップとなり、フォーミュラカレッジ受講権利が与えられた。

各種イベントも好評！

今回の大会では、観戦に現地を訪れた人にも参加して楽しんでもらおうと、全日本と同じコースをレンタルカートで1周アタックできるタイムトライアル大会、プロドライバーの運転する二人乗りカートに同乗できる同乗体験、さらに決勝前のグリッドで選手たちと交流できるグリッドウォークなどが企画され好評を博した。

EVではどうしても充電時間等が必須となるため、走行ごとのインターバルが長めになることは避けられないが、こうしたイベントを組むことで来場者の満足度アップにもつながり、次回の来場を促すことも期待できる。会場の雰囲気も場内に多くの観戦者が滞留したこともあり、盛り上がりを感じさせるもので、次回9月の開催も多いに期待できる一日となった。


 

▲初出場初優勝の山下健太。さすがの走りを見せる

▲抜きにくいと言われるCCTBで抜いて順位を上げた佐藤蓮

▲リスタートで3位に上がったイゴール・フラガが表彰台へ

▲大会開催宣言は大会名誉会長の山本左近が