提供:FIA Karting
FIA WiM(Women in Motorsport)委員会は、今年のFIA Karting Academy Trophyに2名のドライバーを選出、1名は新設されたシニア部門に出場する。 FIA Karting Academy Trophyは、モータースポーツにおけるジュニアの重要なキャリアパスで、モータースポーツへの参加率を倍増させ、スポーツへの包摂性を高めるためのFIAの継続的な取り組みの一環とされている。
FIA Women in Motorsport委員会が、支援する2名の若手女性ドライバーはエマ=ローズ・ダウリング(Emma-Rose Dowling)とエヴァ・ドレスティーン(Eva Dorrestijn)で、エマ=ローズ・ダウリングはOKジュニア、エヴァ・ドレスティーンは新設のシニア部門に出場する。シニア部門は今年新設されたもので、WiM委員会はこの部門への支援を拡大し、プロを目指す若手ドライバーをさらに後押しする。
なお、WiMによる女性ドライバー支援枠はかつてから実施されており、2016年には辻本始温が日本代表枠とは別にWiM枠のドライバーとしてアカデミートロフィーに参戦している。
南アフリカ出身のエマ=ローズ・ダウリングは、現在、南アフリカのRMC選手権でJunior MAXのチャンピオンシップリーダーを務め、チャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・シリーズ(OK-N)にも出場。以前はMINI MAXとMINI ROKに出場し、15回の表彰台と8回の優勝を果たしている。2022年からトヨタ・Gazoo・ジュニア・レーシング・アカデミーの主要メンバーであり、2024年7月には、アイアンデイムズ・ヤング・タレント選考プロセスへの参加候補者として南アフリカ人として唯一ノミネートされた。
エヴァ・ドレスティーンは15歳のオランダ人ドライバー。2024年にはIAMEシリーズ・ベネルクスで8位に入り、IAMEベネルクス・ベストレディに選ばれている。 2023年には松井沙麗が大きなチャンスを掴むきっかけとなったFIAガールズ・オン・トラック・ライジング・スターズのファイナリストに選出された。
FIA会長のモハメド・ベン・スレイエム氏は、
「FIAは、草の根レベルからプロの競技まで、あらゆるレベルで女性ドライバーに機会を提供することに尽力しています。モータースポーツの長期的な成功には、インクルーシブな環境の構築が不可欠です。このような取り組みは、最高の才能を発掘し、育成し、支援する上で役立ちます。そして、モータースポーツのアクセシビリティを向上させ、様々なバックグラウンドを持つ若者に機会を提供し、才能を育成し、認知度を高める機会を提供し続けることに貢献します」と述べた。
FIA Women in Motorsport委員会委員長のブルク・チェティンカヤ氏は次のように述べている。
「Women in Motorsport委員会は、彼女たちが輝かしいカートキャリアを築き、さらに大きなプロとしてのチャンスを掴めるよう、全力でサポートしていきます。委員会は選考プロセスで示された才能の高さに感銘を受けており、両ドライバーの今回の功績を心から祝福します。今後の彼女たちの成長を見守るのを楽しみにしています」
FIA Karting Academy Trophyのシーズンは、5月4日にポルトガルのポルティマオで開催されるシニア部門で開幕し、5月18日にはスペインバレンシアでジュニア部門が開催される。今季の日本代表は既報のようにシニアが佐藤佑月樹、ジュニアは前田蒼介となっている。