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都心からも1時間弱
首都圏に誕生した新レンタルカートコース 

昨年秋にプレオープンし、今年の4月、満を持してグランドオープンしたレンタルカートコース、R-1 SPEED KARTING。常磐自動車道・谷和原ICから約10分と近く、都心からも1時間弱でアクセスできる便利さで、オープン以来多くの人が走りに訪れている。

このコースは、東京足立区にあったレンタルカートコース、シティカートで学生時代にアルバイトし、その後プロドライバーとして様々なレースに出場。現在はストックカーレースの頂点とも言えるNASCARのユーロシリーズにアジア人として唯一参戦している三浦健光氏が立ち上げたコースだ。
「NASCARのヨーロッパシリーズに参戦し、アメリカのメジャーレースにも出場させてもらうなど色々なレースを経験する中で、一番楽しいのはカートだなって感じていました。手軽にできる点も接近戦や自分の思う通りに動くというところも、カートが一番楽しいモータースポーツだなと感じています。そのカートの楽しさを、もっと多くの人に知ってもらいたい、ということは以前から考えていました」
自身は12歳からカートを始めたものの、多感な時期は様々なことに興味が移り、カートも取り組んではやめてしまうことを繰り返し「真剣に長期間やったわけではない」「レーサーになりたいと本気で思ってはいなかった」という。その意識が変化したのは、大学で周囲が就職活動を始めた頃。周囲のように就職していくことに漠然とした疑問を感じていた頃、同じコースでカートレースで戦っていた選手たちが4輪レースへと出始め、その姿を見て自分もレーサーになりたいのかもと感じたという。

しかし、そのときはカートを引退して年月も経っていたためコネもないところから、韓国のチームへとコンタクトを取り、オーディションを受けてシートを獲得。その後国内に戻りF4に出場してた頃、知人に海外のレースのほうが合っているのでは、とアドバイスされたことをきっかけに再びアジアのレースへと舞台を移した。様々な経験をする中、一度立ち止まり25歳の頃にレースを離れたという。

その後は自身の会社で自動車メーカーのマーケティング等の仕事を受け、仕事でサーキットへと足を運ぶと、やっぱりレースって楽しいよねという気持ちが残っていることを感じ、自分の人生が一度きりならもう一度世界へと挑戦したいという意欲が湧いてくる。そこで、世界にはどんなレースがあるのかをリサーチした結果、選んだのが現在のNASVARユーロシリーズだという。
「まずはヨーロッパでレースがしたい、本場でレースがしたいという気持ちがありました。その中で、世界で生き残っていくレースってなんだろう、と。F1は最高峰のシリーズなので別格としても、エンターテインメントという面から考えていくと、NASCARがいい、と。NASCARって面白そうだな、ヨーロッパでやってないかなと探したらやっている。そこでNASCARにコンタクトしてテストしてほしい、速かったら乗らせてほしいと掛け合いました。そのテストでは、1セッション目は久しぶりのレーシングカーでしかも初めてのクルマ、初めてのコースということもあり、トップから2秒落ちくらいだったのですが、2セッション目をキャンセルし速い選手の走りを観察、それを自分に取り込んだ3セッション目でトップタイムを出すことができ、NASCAR側の目に止まって、現在までサポートを受けて乗ることができています。シリーズ唯一のアジア人選手としてヨーロッパを起点に本場アメリカにも挑戦するということは良いストーリーだからと、アメリカのシリーズにも出させてもらいました」

こうして日本、アジア、ヨーロッパ、アメリカとまさに世界中でレースに参戦してきたことで、日本と海外との違いで感じたのが、ヨーロッパでのレンタルカートコースの多さだ。もちろん、レーシングカートの本場はヨーロッパのため、カート自体が盛んなことはある。それでも、ヨーロッパのレンタルカートコースは数が多いだけではなく、大規模で豪華なコースが多いと感じるという。

一方、日本はどうかと振り返った時、コースは都市部ではなく地方になり、施設の老朽化も見られ、若い人やカップルで行ける雰囲気を感じられるところがとても少ないと感じた。ならば、「ちょっとかっこよく」する、「ちょっときれいに」する、そうした「ちょっと」を積み重ねることで、みんなに来てもらえる場所ができるのではないか、と考えた。カートが好き、レースが好きという人以外でもモータースポーツが趣味として広まっていく。そういった活動になるのでは、と形にし始めているのが、R-1 SPEEDだ。
「もちろん、考えている100%が実現できているわけではないですが、レンタルカート場としてはデザインに拘ったものができたと思っています」

レンタルカートコースとして使える土地を探しはじめたのは、10年ほど前から。現在の場所は、以前サイドカーメーカーのテストコースのように使われていた場所で、広さ的にもレンタルカートコースとしてならば大丈夫だと確認し入手したという。茨城に拘ったわけではなく、東京からもアクセスのいい場所ということが絶対条件で、その点ではぎりぎりハマったと考えている。

コースや駐車場として活用している場所が約2000坪、まだ林となっていて伐採や整地が必要な土地が約1500坪あるという。レンタルカートコースとしては、現在の敷地で十分な広さを確保しているので、次は定期的にコースレイアウトを変更するなど、利用者を飽きさせず、技術向上できる工夫を凝らしていくという。

また、このコースのシンボル的なコーナーとなっているのがバンクコーナーだ。
「ヨーロッパのNASCARはサーキットコースメインなのでオーバルはあまりないのですが、でもやっぱりNASCARドライバーなのでバンクは欲しいなと造りました」というバンクコーナーは、約1.5m盛土し、底辺付近は10度、上部では約13度の傾斜角がつけられている。参考までに、かつてINDY JAPANも開催したもてぎのオーバルコースが約10度だ。

4月のオープン後、都内からだけではなく、水戸あたりからも来る人もおり、少し驚いているとのこと。また周囲に工場が多く、仕事終わりに誘い合って遊びに来てくれる人たちもいるようで、徐々に認知度が高まっていることを感じている。それでも、まだまだ多くの方に来ていただきたいと、告知や楽しさと環境のエクイップメントなどを成長させなければいけないと取り組んでいる。

今後はジュニアモデルの導入もきまり、また貸し切りやレースパックだけではなく、コース主催のタイムアタックや耐久レースなども行い、楽しんでもらえる工夫を凝らしていく。年末のN35日本一決定戦も、昨年の大会から参加枠を貰えているので、これからも継続して参加していく予定だ。2店舗目、3店舗目も考えていて、それらを転戦するシリーズもやっていきたいと構想しているという。

「幸いにも自分はNASCARのサポートがあり、ここをオープンするときにもいろいろな話しをし、協力もありました。今後、NASCARのマシンを展示することも計画しています。これは実現できるかわかりませんが、いずれこのコースでチャンピオンになった人には、NASCARマシンに乗せてあげたいと思っています。年齢だったりタイミングだったり資金だったりで、レーサーになりたかったけれどなれないまま過ごしてしまった人は多いと思いますが、そういった人たちに、自分が持っているアイテムで、何かしてあげられることはないのか。そう考えた時、本物のレーシングカーを体験する機会を作ってあげたい。それは、僕にしか還元できないことではないかなと思っています。レンタルカートを頑張った先に、豪華な賞典があるってすごく面白いなって」

【施設概要】
■名称:R1 SPEED KARTING
■住所:茨城県常総市菅生町1054−4 TEL0297−44−6833
■コーススペック(2026年)
全長:416m・全幅:6〜10m
※コースレイアウトは定期的に変更予定。
■営業時間
平日:13〜22時
土日祝日:10〜22時
定休日:水曜日(祝日の場合は翌日)
■アクセス
常磐自動車道・谷和原ICより約10分
つくばエキスプレス守谷駅よりバス20分(菅生南バス停下車)
■公式サイト:https://r1speedkarting.jp/
※料金等詳細は公式サイト参照。  



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採光も多く明るい雰囲気のクラブハウス。走行受付(チケット自販機)や休憩スペースとして活用される
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クラブハウス壁面には三浦健光オーナーが着用してきたレーシングスーツやヘルメットなどのギア類が展示されている
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もちろんヘルメットやグローブなど装備品の貸し出しも充実
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常磐道谷和原ICからのアクセスでは、まずこのクラブハウスが目印。クラブハウスの先に駐車場入口がある。こちらの駐車場は入口の傾斜が急なため、トラックなどの大型車、車高の低い車などは手前の第2駐車場を利用するといい
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このコースのアイコンとなっているバンクオーナー。上部では約13度の傾斜角がついた本格仕様で、「ここにしかない」コーナーだ
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今回取材に対応いただいたみなさん。右から田澤純店長、三浦健光オーナー、以前から親交のある迫成幸氏、そして居合わせた常連のお客様


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