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AUTOBACS GPR KARTING
ドライバーチャンピオン記者会見

Photo&Text:本誌・藤原浩

今季を制したドライバーが勢揃い!!


 出席者(右から)
OK部門:酒井涼
Junior部門:前田蒼介
Cadets部門:新橋武
Shifter部門:松下信治

■まずは今シーズンを振り返って一言いただけます。松下選手から。
松下:まずはチームとメカ、毎回メカが変わったりもしたんですけど、チームでやってくれた皆さんに感謝したいです。本業のトレーニングを兼ねて、今シーズンはフル参戦しようと、松浦監督にもいいお話をいただいてやらせていただいたんですけど、ライバル、16歳の鈴木悠太選手が速くて、現役のカーターでもありますし、僕は10年以上前にカートを卒業していたので、僕が必死にやってもその上をやってくる選手だったので、色々考えてセットの勉強もしましたし、現役の頃よりカートに真剣に打ち込んだような感じがしています。トレーニングでも本当に体力的にきつかったので、それが本当に良かったなと思います。本業、来週ありますけども怪我無く1年終われましたし、多分怪我をした選手も今シーズンいなかったと思うので良かったです。カートやっていると緊張しますし、今日の朝も緊張したんですけど、今この歳になっても緊張するので、そういう環境に身を置くのは大事だし、ありがたいなと思いました。

■土曜日の夜、夕方などに松下選手がひとり、コースウォークをしているなど真剣に取り組む姿を見てきました。それだけ、このレーシングカートとい世界はレーシングな世界というか、そういった感覚になれる世界なのでしょうか。
松下:完璧がないというか、まだ間自分より速い選手、今日は丸山選手が勝ちましたけど、そういった選手がいる中で発見が毎回あるので、常に今回は良かったけど次回はわからないという連続だったので、そうした中で抜かりなく本気でやりました。

■シリーズチャンピオン獲得おめでとうございます。次に新橋武選手。
新橋:最初の方は不調続きで、1位があまり獲れなかったんですけど、前の鈴鹿辺りから人が変わったように速くなって、それで今日もここにいられるのだと思います。

■GPRの鈴鹿大会が転機になったんですね。
新橋:はい。

■これから、次の目標にいしていることは何ですか?
新橋:来年もGPRでシリーズチャンピオンを獲りたいです。

■続いて前田選手
前田:最初の方は、練習でも今一つ調子が上がらなくて、それでもあきらめずにやって、ここに座っていることが昔の僕からは考えられないです。

■今シーズン、かわったきっかけは何かありますか。
前田:GPRに出るようになってから、トレーニング、走ったり筋トレしたりと繰り返して、すると体力もついて、それが速さのきっかけになったのかなと思います。

■チームレゴリスという、小人数での参戦で、大人数のチームもいる中でチャンピオンを獲れた気持ちは。
前田:少人数でもチャンピオンなれるぞって証明できました。

■今日のレースは大変な展開の中、チャンピオンを獲れました。
前田:絶対にチャンピオンになってやると思って走っていたんですけど、なかなか前に上がれなくて、奇跡的に上位に行ったので、そこでチャンピオンになれ良かったのかなと思います。

■続きましてOKクラス酒井涼選手。最高峰クラスでチャンピオンを獲得した今の気持ちは。
酒井:凄くホッとしたというか、安心です。

■かなり緊張した日曜日でしたか。
酒井:そうですね。ポイントランキングも僅差でいつ大逆転されてもおかしくなかったので、それでも安定した3位、2位という結果を残せて良かったです。

■今シーズン、非常に混戦となったOKクラス。調子のいい選手、コースによって調子が落ちてしまう選手がいる中で、コンスタントにポイントを獲得できた理由は何ですか?
酒井:開幕戦からあまりスピードは見せられていなかったのですが、ここ数年でのバトル強さだったりとか、気合があったのでどんなバトルにも負けなかったというのがコンスタントにポイントが獲れた秘訣かなと思います。

■今後の目標を教えてください。
酒井:OKチャンピオンを獲ることができたので、来年は他のライバルを倒してステップアップしていければいいなと思います。

■酒井選手、午前中のレースが終わって、酒井仁選手とのタイトル争いに絞れらたとき、午後のレースは仁選手の前にいればチャンピオンが獲れるという状況で、どんな組み立てを考えていましたか。
酒井:第9戦決勝でのタイム順から、僕の方がフロントローで有利だったので、無駄なバトルはせずに後ろに追いつかれないように走ればチャンピオン獲れるかなとは思っていました。

決勝を見ていても、無理してトップを追いかけるのでもなく、2位キープでいいのかなというレースをしているように見えたのですが、実際はどうでしたか。
酒井:無理してトップに立たなくてもいいなという感じで走っていたのですが、後ろに追いつけれてもいいことはないので、2位キープで前に追いついてといったことを考えて走っていました。

■OK2年目でチャンピオンを獲れたということで、安定した成績を残せたこと、これだけのメンバーの中でチャンピオンを獲れたことは、今後に向けて自信につながりますか。
酒井:このメンバーでチャンピオンを獲れたことは、大きな自信につながりました。

■松下選手、現役の頃と今では取り組み方が変わったといったお話しもありましたが、具体的にどういったところがかわったのでしょうか。
松下:僕が現役の時は、感覚でしか走っていませんでした。今の選手は、感覚だけじゃ勝てない、セットアップも自分で考えていかなければ勝てないという環境だと思います。僕がやっていた15年くらい前は、センスで走っていたような感じでしたが、それだけでは4輪で勝てない。僕が彼らくらいの頃に、同じようにやっていればと思うので、それは発見でした。気付いたら吉で、気付いたらそういった努力はすぐ始められるんで、カートと4輪は違いますけど、そういった勉強はできたかなと思います。4輪で前が曲がらなかったら前をやわらかくしたりするところを、カートでは逆だったり。逆だったけど、今日はこうしたらよかったとか決まった形がなかったのがよかったです。その意味でいつまでたっても奥が深いなと思いました。

■今週は丸山選手に負けてしまい、シリーズでも鈴木悠太選手に負けてしまった時もありましたが、今だったどうしたら勝てたかなというようなアイディアはありますか。
松下:今日もそうですけど、本当に差がないので。レースペースも同じで、セットも走りもタイヤの使い方も差がない。どうしたらいいのかというのは、タラレバでしかないので、言う必要はないと思うんです。ただ、僕はテストをしていないので、金曜、土曜日の練習で人より濃い走行をする、ということはできたのかなと思います。4輪もそうですけど、1周1周を大事に。お金もかかってますし(笑)1周何万円か知らないですけど。そういったことを4輪にも活かしたいなと思います。

■松下選手はShifter以外にも、同じテントにはOKの選手、ジュニアの選手がいて帯同しています。プロドライバーとして、身近にいる彼ら達に、自身の姿勢からどういったことを学んでほしいと思っていますか。
松下:そんな上から言える話ではないんですけど、今の子は頭がいい。聞き分けがい感じがします。自分の時とはキャラが違うな、と。でも時にはガムシャラ感だったり、古き良き根性みたいなことも大事で。そういうところを見ていると僕らの時の方がバカっぽくやっていたな、と。それがいい悪いではないですけど、4輪に行ったら頭よくないとダメなので、いろいろ勉強していくのは大事だと思います。今日チャンピオン獲った酒井涼選手、去年のチャンピオンの鈴木斗輝哉選手も速かったので、4輪の世界でも早く上がってきて、ぼくがいつまでいれるかわからないですけど、頑張ってほしいです。

■新橋選手、第9戦に勝って、第10戦で何位以上になればチャンピオンになれるといったことを計算して走っていましたか。
新橋:はい。1位じゃないとチャンピオンは獲れないって言われていたので。

■チェッカー受けたときは、獲れなかったなぁといった気持ちだった?
新橋:はい。

■帰ってきて、メディアに取り囲まれてビックリした?
新橋:はい。

■夏の鈴鹿で二つ勝って、勝ち切る力というか勝つ自信みたいなものがついて、それが後半戦の勢いになったと思います。今度、シャシーも大きなシャシーに変わっていくと、違った乗り方も要求されるようになりますが、今回掴んだ自信は来年の活動にも結び付けられそうですか。
新橋:はい。

■今ジュニアMAXも始めていますけど、良くなってきていますか?
新橋:まだ全然練習していないので、あまりわからないです。

■同じように前田選手、自分が何位だったらチャンピオン獲れるか計算していましたか?
前田:ぼくは、1回でも1位になればいいと思っていたのですが、なれなくて、チャンピオンなれなかったなぁって。放送を聞いて、「前田蒼介選手がチャンピオンです」って聞いてビックリしました。

■新橋選手と前田選手、カートを始めたきっかけ、年齢とかを教えてください。
新橋:5歳からレースに出始めました。きっかけは、お父さんが昔からF1が大好きで、でも親に反対されたから息子にやらせたいって思って。カートデビューして、そこからいろいろな大会に出て今に至ります。

■お父さんの夢を叶えられて良かったですか。
新橋:はい。

■前田選手は。
前田:4歳の頃から始めて、お父さんがカートと4輪のレースをしていて、それで息子にやらせたい、と。

■乗り始めたころ、最初から楽しかったのか、怖かったのか、どうですか。
前田:最初はいやでした。怖かったし、怒られるし、何なんだろうって思いながら走っていました。

■4人の方全てにお聞きします。話せる範囲で来年の予定、希望などを教えてください。酒井選手から。
酒井:ぼくは来年HRS-F受けて合格して活動できればいいと思っています。
前田:来年は海外でも活躍しようかと思っています。

■ヨーロッパ?
前田:ヨーロッパとか……、はい。

■どういったレースに出ようと思っているのですか。
前田:よくわからない(笑)海外のことよく知らないんですけど、でかい大会みたいなのに出ようかな、思っています。
新橋:来年は、ジュニアマックスと30ジュニアとSSも出ると思うんですけど、三つのカテゴリーで出るから体力的に追いつくのかな、とちょっと心配になっています。

■松下選手、カート関係で何かあれば。
松下:鈴木亜久里さんにもヨーロッパに行く時に言われたんですけど、なんでもタイヤが4つついている乗り物に乗る時間を増やす。それが軽自動車であってもカートも含めて、ドライバーは乗っている時間が多ければ多いほどいいと思うので、機会があればカートもまた続けていきたい。シフター、盛り上がってほしいですね、若い選手が来たり、OK卒業した選手が来るとか、そうして盛り上がっていくといいかなと思っています。ぼくが出るかは全然決まっていないですけど。出たいなぁ、でもお金かかるんで(笑)

■チャンピオン賞金で100万円獲得しましたね。
松下:いや、足りないです(笑)    

 




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