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AUTOBACS GPR KARTING
チームチャンピオン記者会見

Photo&Text:本誌・藤原浩

チャンピオンチームの代表が今季を振り返る


 出席者(右から)
OK部門:YAMAHA MOTOR Formula Blue・高木虎之介
Junior部門:PONOS HIROTEX RACING・安田裕信
Cadets部門:SD-STYLE・細川慎弥
Shifter部門:TONYKART RTJ・松浦孝亮
  
■それでは、一言ずつ皆さんから今シーズンの感想などをお願いします。
松浦:昨年もこの場でチームチャンピオンとして出させてもらい、その場で「来年はOKのチャンピオンを獲りたい」 言って終わったのが、またシフターチャンピオンどまりになってしまいました。ドライバーでも酒井仁がランキング2位で、そちらの方は悔しかったのですが、シフターでは松下信治が1年間しっかり戦ってくれて、しっかりチャンピオンが獲れたので良かった思います。チームの皆も、ミスなく1年間やってくれたのですごく良かったと思います。ありがとうございました。
細川:一年間ありがとうございました。チームとして、GPRに参戦するのが初めてで、どういったシリーズなのか、全日本レベルのハイレベルなシリーズということも分かっていましたし、チームとしてカートレースのノウハウだったりとかは足りていないことも自覚していて、その中で藤原迪永選手が開幕から表彰台にのぼり、前半ポイントを稼いでくれました。後半は、正直周りの技量、レベルが追いついてこられて、負けだしているなと実感している中、粘り強いレースもしてくれました。選手も頑張ってくれたしメンタルも含めて教育もしているので、それが結果として残してくれた。ただ、チームとしてはチャンピオンを獲れましたが、ドライバーに獲らせてあげられなかったので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
安田:一年間ありがとうございます。チームチャンピオンを獲れて、嬉しいことです。澤田龍征と横山輝翔の二人でやらせていただきましたが、横山はルーキーながら早めに2勝でき、澤田もレースをリードしてくれましたが、細川監督と同じでドライバーチャンピオンが獲れなかったのが…。ただ、澤田はモータースポーツゲームスへ派遣されますし、そこも頑張ってほしいです。いいドライバー二人に恵まれ、スタッフのモチベーションも上がって取り組んでくれたので、二人のこの先のステップを見守っていきたいと思います。
高木:ぼくのチームはトヨタのサポートを受け若手育成のチームです。ヤマハの歴史の中でやっている中、一時期ぼくがヤマハワークスから離れ、昨年から復活。2年目で優勝もでき、最後も勝ってくれました。今年はFSから上がってきたルーキーばかりだったので、前半戦は苦戦しましたが、後半は全員がトップ10に入ってくれる結果も残してくれましたし、最後は4レース中3勝でしたから満足しています。ここから若手がフォーミュラに行ってくれればなと思います。

■細川さんと安田さんにお聞きします。年代的に、子供たちを育てながらレベルアップさせていく、なおかつ優勝とかを狙うというチーム運営になるかと思います。子供たちを育てるにあたり心がけていること、子供たちの集中力やモチベーションを高いレベルで維持させる方法とかはあったんですか。
細川:ぼくの考えとしては、年齢的にプロになるとか、もちろん目指している選手はいるんですけど、カートを通じて物事の考え方、進め方を、カートに乗るのは神経使いますし、一瞬の判断でやっていくので、そういったことを人生の先に繋げてほしいなということが根底にあります。それプラス、真剣に取り組むことには厳しくアドバイスもします。基本的には個人のキャラクターを尊重して気持ちを乗らせる。でもやってはいけないことであったり、礼儀などはしっかりと教えつつ、信頼関係が大事だと思います。厳しいことばかり言っていても、子供は耳をふさぐので、そこは友達感覚も持ちつつ、言うときは言う。正しいアドバイスをすれば、向こうも信頼してくれるのでそういったことは常に心がけています。型にはめるというよりは、個々にあったスタイルを寄り添って伸ばしてあげる、とうようにやっています。
安田:自分がドライバーも引き続きやり、ドライバー育成にも取り組み、いろいろなドライバーを育ててきました。その中で、人それぞれのキャラクターに合わせてアドバイスもします。でも、ぶっちゃけ言うと子供の教育も大変ですが、親御さんの教育も大変で、両方やりながら、レーシングドライバーを育てていく。子供にばかり言っても、やはり親御さんも理解してもらわないといけないし、その辺は大変です。でも日本のモータースポーツのために、いいドライバーを作ろう、世界で戦えるドライバーを作ろうという気持ちは、ここにいる4人同じだと思います。両方うまく教育してドライバーを育てないといけないので、その面は気を付けながらやっています。才能ある子に声をかけて、チームに加入してもらって伸ばしていくのが自分たちのスタイルで、加藤大翔もフランスF4のチャンピオンを獲りましたし、洞地遼大もFIA-F4でランキングトップに立っています。そういった先輩に続くドライバーを作っていきたいと思います。

■高木監督にお聞きします。フォーミュラブルーの活動としてはTGR-DCスクールにドライバーを送り出すということがあり、その一方で名門のヤマハワークスとしてはレースでの優勝やチャンピオンも狙っていかなければならないチームだと思うのですが、ワークス復活2年目でチャンピオンという結果が得られたことはどう感じていますか
高木:みんな速いんですけど、お金がかかるレースなので、その辺はトヨタの支援を長年いただいています。このトヨタ・ヤマハのチームからフォーミュラに上がった選手も多く、今のトヨタのGTに乗っているドライバーはほとんどがヤマハワークス出身ではないかと思います。ただ、宮田莉朋以来なかなか突出したドライバーを送り出せていない。今回の武藤などもうまくフォーミュラに行ってもらえればと思います。

■松浦さん、先ほど松下選手にも聞きましたが、同じチームでOKの若い選手たちがいる環境で、彼らに松下選手から何を学んでほしいと思いますか。
松浦:松下信治自体が模範になるようなドライバーではないので(笑)もうちょっと模範になってくれるようだと嬉しいのが本音です(笑)でも、彼が自分がここを目指すんだとなったときの追いかけ方は昔から変わらず、今日でも「緊張している」、「500のレースより緊張する」って。そういったドキドキしながらも一所懸命やっている姿は、こちらもに響きます。もうちょっと周囲に気が使える人間だと「ノブみたいにな」って話しにもなるんですけど(笑)彼は、一般的ないいドライバーとは走る部分以外は変わっているので、もうちょっと頑張ってもらいます(笑)

■高木さんに、前半はFSからのステップアップで苦戦していたのが後半ぐっと伸びたのは、慣れなのかアドバイスの方向を変えたのか、何か理由はあるのでしょうか。
高木:親離れ子離れができていなかった部分から自立してきたんじゃないかな。この先、F4に行ったときに戦わなければいけないので、そういった自立感と、あと朝日ターボにドライビングアドバイス、データロガーの解析はやらせています。ぼくはマシンを用意すること、トラブルないクルマを現場に持ってくることを担当していました。

■話せる範囲で来年の計画などを教えてください。
松浦:このまま同じようにOK2~3台、シフターも2台くらい、合計でマックス4~5台の体制でやりたいと思っています。またドライバーは決まっていないので、OKをVitecで走りたい人は是非連絡をいただきたいです。
細川:うちは未定です。流れ的にはMAXレースをやっている所が強いので、今後に関しては親御さんと話しながら希望があればと考えています。
安田:GPRのレースは非常にいいレースだと思っているので、来年は1年休んだOKを復活させて、ジュニアもこのまま続けていきたいと考えていますが、ドライバーは検討中でまた発表します。
高木:ヤマハワークスを続けながら、FSで育てるということでFormula Blueの全日本FS125のチームをやろうと思っています。今後、余裕ができたらGPRのジュニア部門にも参戦したいですが、それはまだ先の話しですね。ひとますOKとFSの全日本に参戦していきます。
 




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