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EVA R NEXT CUP最終戦
KRPレーシング部門 有終の美を飾るのは誰か⁉


今週末、ある時代に幕が下ろされようとしている。

1990年代半ば、特徴的な3ペダルカートを使用したMFCやRSO、さらには4stエンジンをデリバリーして運営されたマスターズ4ストローク(M4)といったシリーズを立ち上げ、レース業界以外のスポンサーを引き込み、スポンサーカラーに彩られたマシン、スポンサーカラーのスーツなどで華やかさを演出。スカラシップも充実させ、多くの若手ドライバーたちに次の舞台へのきっかけを用意し送りだしてきたKRP。その代表の河本学氏が今シーズン限りで第一線から身を引くことを表明し、M4以来オープンマスターズカート、ペトロナスカップ、ネクストカップ、そして今季のEVAレーシングNEXT CUPと続てきたKRPレーシング部門も、今週末の最終戦が一区切りのレースとなるのだ。

KRPから巣立ち、現在は国内外のレースで活躍しているトップドライバーたちの系譜に名を連ね、最後のKRP卒業生となるのは誰になるのか。今回はEVA R NEXT CUPのタイトル争いに注目してみよう。

EVA R NEXT CUPは通常の予選ヒートも決勝としてカウントし、全5大会10戦でタイトルを決することとなる。有効ポイントは8戦カウントとされ、今回の最終戦でタイトル獲得候補には7人のドライバーが残っている。

このうち、自力でのタイトル獲得を可能としているのは、酒井龍太郎のみだ。開幕ラウンドを欠場した酒井だったが、第2大会で登場以来連勝を重ね、一気に主役の座を奪うと前回は振るわなかったもののランキングトップをキープ。優勝回数などが有利に働き、今大会では第9戦(予選ヒート)でトップ5圏内チェッカーを受ければ、ほぼタイトル獲得を確実にできるほど優位に立っている。仮に第9戦をトップチェッカーで飾れば、その時点でタイトル確定だ。

逆転を期す松居寿來、松井海翔らは、第9戦でできるだけ上位でフィニッシュするのはもちろんだが、酒井との間に複数台を入れ込まなければならない。そのためには集団の先頭に出てペースコントロールをし混戦に持ち込むといった工夫も見られるだろう。角田侑進、梶尾義朝、千田琉貢、元田心絆は逆転の可能性こそ残すものの、かなり厳しい状況に追い込まれている。第9戦でトップ3圏内に入っていなければタイトル争いから脱落となるため、まずはTTで上位進出が必須となる。

小林可夢偉を筆頭に現在4輪レースで活躍するドライバーの多くが、カート時代にはKRPのレースで活躍、チャンスを掴んできた。彼らKRP卒業生に続き、新たな時代を担うことになるスカラシップ獲得者が誰になるのか。KRPレーシング部門最後のレースとなる今大会、レースそしてタイトル争いに注目してほしい。

ちなみに、このレースはJAF地方選手権鈴鹿シリーズとしてもタイトルがかけられている。今季、カート部門でのJAFタイトルはこのシリーズが最後の王者誕生となる。その点も注目してほしい。

本誌集計の最終戦ポイントチャートはこちらから。
EVA R NEXT CUP
地方選手権鈴鹿シリーズ   




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