●OK部門
今季初登場の鈴木斗輝哉が貫禄の優勝！
第10戦では武藤雅奈が最多勝となる3勝目！
タイトルは酒井涼が獲得!! 

31台エントリーとなった今大会。タイムトライアルは2組に分けて行われる。A組では鈴木が最後の最後にトップタイムをマーク。以下酒井龍太郎、武藤雅奈、吉田馨がスーパーポールへと進出する。一方のB組では、前回APGでの好調さを維持している中野駿太が最後に自己ベストを更新しトップを獲得。野澤勇翔、酒井涼、佐藤佑月樹がスーパーポールへと駒を進めた。

1ラップアタックとなるスーパーポールでは最後のアタッカーとなった鈴木がトップタイムをマークし第9戦決勝のPPを獲得。2番手には酒井涼がつけた。

18周で行われる第9戦決勝。好スタートを見せたのは鈴木。その後方に酒井龍太郎、酒井涼らが続く。さらに後方、中団では2コーナーで多重クラッシュが発生。その中にはタイトル争いの渦中にいる皆木駿輔、三村壮太郎らも含まれていた。皆木はマシンへのダメージもあり、その場でリタイア。三村は再スタートしたものの、すぐにピットへ戻り戦列を離れ、両者のタイトル争いはこの時点で事実上終了となった。

さらに、酒井龍太郎も序盤3番手につけながらペースが落ちると、そのままリタイアとなり脱落となる。

トップ鈴木は快調にラップを刻み独走。2番手には酒井涼、やや離れた3番手で武藤が追う。終盤に入ってもペースが良かったのが武藤。10周すぎに酒井涼の後方へと接近すると、16周目には逆転し2番手に浮上。その勢いで、トップの鈴木にも迫っていく。しかし、残り周回数は少なく、1秒以内にまで縮めたところでチェッカー。鈴木が逃げ切って貫禄の優勝。2位に武藤、3位に酒井涼がつけ、タイトルに王手をかけた。

第9戦の結果により、タイトル争いに残ったのは酒井涼と酒井仁の兄弟のみ。酒井仁が逆転するには、酒井涼の前に出なけれならない。

第10戦のスターティンググリッドでは、武藤がPP。2番手に酒井涼が続き、酒井仁はその後方の6番手グリッドからのスタートとなる。

スタート時間が迫り、7分前のゲートクローズのホーンが鳴っても、5番グリッドに付くべき鈴木斗輝哉の姿がない。ゲートクローズに間に合わなかったのだ。原因はノイズボックスのつけ忘れ。鈴鹿は、コースからパドックまでがやや離れていること、また自転車等の使用に規制もかかっているため、忘れ物をすぐに取って来られるわけではない。連勝を狙った鈴木、そしてスタッフにとっては痛恨のミスとなり、出走は叶わなかった。

レースはPPスタートの武藤が好スタートを見せ酒井涼を牽制しながらホールショットを獲得。酒井涼、佐々木大樹、酒井仁と続き、4台のトップグループで周回を重ねていく。10周を過ぎた頃から徐々に離れ始めたのが酒井仁。トップ3のペースについていけず、単独4番手となる。

この時点で酒井涼は2番手をキープしており、タイトルは酒井涼獲得が濃厚となっていく。

トップの武藤は、大きく引き離すことはないものの、セーフティーマージンはキープして周回を重ね、また酒井涼もタイトルを優先してか無理に接近しようとはしない。トップ3は膠着状態のままラップを重ねると、そのままの順位でチェッカー。優勝した武藤は今季3勝目となり、単独最多勝を獲得。ルーキーイヤーで快挙を達成した。2位フィニッシュの酒井涼はOK2年目でタイトルを獲得。3位には佐々木が入った。   

▲第10戦2位フィニッシュ。ガッツポーズでチェッカーを受けた酒井涼がタイトル獲得

▲今季レースでの強さを印象づけた酒井涼。タイトルを手に、来季はHRS-Fに進むという

▲終盤4戦で3勝とブレイクした武藤雅奈。ルーキーイヤーで最多勝獲得

▲第9戦での独走優勝から一転、第10戦ではゲートクローズに間に合わない不手際と浮き沈みの大きい一日となった鈴木斗輝哉

▲今大会ではFIAモータースポーツゲームスへ出場する土橋皇太、澤田龍征の公式スーツお披露目・壮行記者会見も行われ両者が意気込みを語った。この模様は こちら から