■SK1クラス
予選トップタイムをマークしたのは前回同様、スーパーカート界の大王ことYUUKAだ。今回は気温が多少やわらいだこともあってかタイムは57秒912と前大会より向上していた。
決勝、ホールショットを奪ったのは3番グリッドからスタートした保立翔。毎回、筑波ではとにかくスタートに集中しているという保立が、YUUKAのお株を奪う見事なパッシングを決めてきた。
保立の見事な走りから開幕戦より続くYUUKAの連勝記録も潰えるかと思われたのも束の間、返す刀の2周目で、YUUKAは保立のパッシングを再現するかのようなラインを取りトップを奪取する。
そこから徐々にリードを広げていくYUUKA。その背後では保立とゼンタイシイの2番手争いが激化していく。夏場の筑波戦はスリップに付くと、前車の熱気をもろにあびるため、ラジエターに熱風が当たり役に立たなくなるという。ゼンタのマシンはまさにこの状態に陥り、ラインを外してラジエターに風を当てようと試みもしたがゼンタのマシンはタレてしまい苦しい展開に。
そのすきにもYUUKAは確実にリードを広げていくと、危なげなくトップチェッカー。ついに破竹の7連勝目をゲットした。そして2位には保立、3位はゼンタが入った。
■SK2クラス
毎回、混戦となりカオス状態となるSK2クラス。それだけ実力伯仲の選手が集まっている証左だが、今回も例に漏れずで激しい混戦が展開されていった。
まずオープニングラップを制したのは上杉諒。後半にマシンがタレてくると予想し、とにかく前半でできるだけ有利な展開に持ち込むという作戦だった。
そんな上杉に立ちはだかったのはPPスタートの川島浩だった。集団でのトップ争いが展開されていくなか、グイッグイッと力強く抜け出していく。
このままトップで駆け抜けると思われたが、車群のなかにいたSK1のマシンとバトルになり、1コーナーで接触というレーシングアクシデントに見舞われた。ここで失速、さらには不運が重なりアクセルペダルにも不調を来して川島はマシンを止めてしまう。
代わりにトップに出たのが上杉だった。しかし、レース後半になると予想通りマシンの勢いがなくなっていくのだが、その後方では実力者たちによる激しい2番手争いが巻き起こっていたことで、上杉はトップをキープすることに成功。そのままチェッカーをくぐり抜けると第5戦以来となる今期2勝目を挙げた。
■SK4クラス
2台のマシンがエントリーしたSK4クラスは、前大会同様に武田光司が予選を制する。決勝でも安定した走りでトップを守りきるとポールtoウィンでの勝利を挙げた。
次回、シリーズ第8戦は少しブランクが空いての10月27日、晩秋を迎える筑波サーキットで開催。最近はこの時期にまで厳しい残暑が残ることもあるが、さてどうなることだろう? なお今回のレースのリザルトはスーパーカート公式ホームページからご確認を。
Pick up PHOTO
▲終わってみれば圧倒的な速さを見せつけ、今回のレースも制してみせたSK1の大王ことYUUKA。破竹の7連勝目
▲スタートに集中していたという保立。見事なロケットスタートでオープニングラップ1コーナーに27大王をパスしてみせた
▲2保立と16ゼンタの2番手争い。ゼンタは保立の後ろにつけたことで、終始、排気熱による熱風を浴び続けたことからラジエターが冷えなくなる苦しい展開だった
▲やっぱり強いSK1、YUUKA。笑顔で勝利を喜ぶ
▲SK2クラス、久しぶりに筑波ラウンドを制した上杉
▲前回から覚醒したかのような速さを発揮している緑のマシンの53川島。素晴らしい走りを見せ始めた矢先に1コーナーで接触、悔しい結果となってしまった
▲SK2ウィナーの上杉。ちなみに今回は時間が押したことで表彰式は割愛された
▲ゲリラ豪雨の影響でヘアピン付近が冠水。朝方はクラッシュパッドが浮いてしまいコース上に散乱していた。これを排水する作業が始まったことでタイムスケジュールは1時間のディレイとなった